きみと歩く時々走る

重複障がいのある息子とのこれまでと今

からあげくんは走りたい。

からあげくんは小さな頃自分が年寄りなんだと信じていた。

だから

 

ねぇママ、からあげくんが子供になったら薬も飲まんでよくなって、走れるようになる?

 

法事の席で走り回る従姉妹やまた従兄弟をみてそう言ったのだ。

 

笑って、からあげくんは子供だよ。

年寄りではないよ。

 

と言ったが心のなかでは大号泣だった。

切なさが全開だった。

でも私はなるべくそんなときは笑い飛ばした。

私がからあげくんだとしてしんみりされたらいたたまれないではないか‼️

そんなことはない?

非情だろうか?

でもからあげくんの未来には辛いことは山ほどあると予測できたから。

母は笑い飛ばす。

 

歩ければ最高!

と親は思っていたからあげくんだが、本人は走りたくてたまらなかったのだろう。

今にも転びそうな革新的フォームで走れるようになった。

 

あまりにも革新的なんで、みんなが真似したがる❗

そして嘲笑うのだ。

あざけりはなんとなく伝わり、

温和なからあげくんも怒る😠

私も未だに根に持ってるぞ❗

そこの元少年野球チームのメンバーの君。

君だよ。

にっこり笑って

こんにちは。

って挨拶したあの母さんは本当はその足をへし折りたいくらい怒っていたんだよ。

知らないよね。

良識ある大人のまるさんでよかったね?

君のしたことはからあげくんだけでなくまるさんもとんかつくんも傷つけたんだ。

君には分からないかもしれないがからあげくんは壮絶な苦労をして訓練を重ね走っているんだ。

あんた達のひん曲がった根性では野球の神様は微笑んでくれん❗と呪いがかった恨み言をまるさんは未だに持っている。

 

からあげくんが走ると、君にはわからない優しい風がからあげくんの回りを吹き抜けるんだ。

 

からあげくんは車イスだって爆走したい。

知らないだろう?早いんだよ車イス👨‍🦽

髪がなびく、歓声が上がるほど疾走し、からあげくんはますます腕に力をいれてこぐ❗

時に前が浮いてしまうくらい力が入ることもある。

三輪車は乗れなかったけど車イスは乗れた。

 

スポーツ車イスじゃなくてもからあげくんは、やる気になれば爆走させることが出来る。

普段は安全第一。

だけど、車いすバスケに行くとめいいっぱい走らせられる。

 

笑われたけど不自由な足で走ることもやめない。

 

誇りなんだ。

ここまでこられるなんて誰が思った?

からあげくんはきっと信じていたんだよね。

ごめんよ

母さんは

 

夢にも思わなかったんだ。

 

あの日から…。

あの日の話しはまた今度。

 

今日もからあげくんは走る🏃‍♂️👨‍🦽

車いすバスケにはしばらく行けないけど。

ギリギリまでトイレを我慢して廊下を走る🏃


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