きみと歩く時々走る

重複障がいのある息子とのこれまでと今

蚊とQOL 例えばの話2

例えば。

蚊が一匹居たとする。

たったそれだけでそこが一流ホテルのスイートルームだったとしても素晴らしい睡眠は約束されなくなる。

シャンパンやフルーツがサービスされていても

不快この上ない一晩を過ごすことになる。

 

これは例え話。

 

些細なことが今を憂鬱にすることがたくさんあるのだ。

今回は運が悪かった。次は良いこともあるさ❤️

ではなく。

今回も辛かった。もうでたくない。

になるくらいには頻繁に。

 

 

障がいがあるって、

そんな日々だ。

健常者と同じ対価を支払って蚊がいる部屋に通され我慢するしかない。

 

 

車イスユーザーは介護者とセットで行動するわけではない。

一人で行動したり、車イスユーザーだけ二人や三人で遊びに行くこともある。

ただ、田舎の電車の車イススペースは一つ。

電車一両ではなく全車両合わせて車イススペース一つしかないとかだ。

 

私は学生の時、友人と4.5人で旅をした。

移動すら楽しかった。

 

息子は友人と二人で旅するのも介助がないと電車に横並びで乗れない。一人は車イススペースで、一人はドアの向こうの連結部分。

素敵なお出掛けが一気に惨めになる。

 

 

何でやねん❗まるさんは叫びたい。

 

車イス利用者が少ないから席が少ないんじゃなく、席がないから車イス利用者が乗れないんだよ❗

 

 

極端な話。

電車に座席がなく皆立って乗らねばならなかったら。

年配の方の乗車率は遠距離になればなるほど減るに違いない。

 

年配者は遠距離移動をしない。

ではなく

出来ないから使えない。

 

 

からあげくんが友人とカラオケに行くとフリードリンクを自力で取りに行けないなら、都度注文ドリンク代を取るということになるといわれた

からあげくんは家で軽作業をして私が渡すお小遣いを貯めてたまに、たまにカラオケに行く。

だから溢さないようにコップに半分以下のドリンクを入れて壁を頼りに危ない足取りで運んだらしい。全く歩けない友人の分も。

一つしか持てないし、たくさん入れられないから何度も何度も往復した。

フロントの前を、店員の前を!

 

何でやねん❗まるさんは本社に連絡した。

 

 

直ぐに謝罪の連絡がきた。

改善すると約束してくれた。

だからどの店とかはいわない。

 

私はおかしなことはいってないはずだ。

だよね?

ヨロヨロした年配のご夫婦が来たら?

怪我した松葉づえの人が来たら?

 

そういうひとは同行者、介助者がいないと出掛けられないのか?

 

私は息子を一人や友人たちとだけで遊ばせてやりたいのだ。

 

20さいの若者が親の付き添いで遊ぶなんて健常者なら気持ち悪い‼️ってみんな思うだろう。

障害者だとね、え!介助者がいないんですか?障害者だけで?って困惑した顔をうかべられる。

 

 

プリクラだってね、車イスユーザー友人三人では入れない❗

自分で加工も出来ない。

狭い場所で介助者が抱き上げて写真の枠から消えるのは大変なんだぞ‼️

でも車イスユーザーの若者もプリクラしたいんだ。

 

 

普通の若者がすることをさせてやってほしい。

 

ホテルのスイートルームとは言わないが、

車イスユーザーはホテルを選ぶときある程度のランクと広さのホテルを選ばねば、身動きとれない。

電車だって前もって予約して、

たちより先のトイレ情報を調べ、観光地で他の方の迷惑になりそうなら我慢したり、車イスが入れない美味しい店で涙をのみ、タクシーをチャーターしお土産を我慢する。

ちょっと思い立って行き当たりばったりの旅なんて出来ない。

でも私は出掛けたし、出掛けさせる。

出来るだけの準備はする、それで蚊が減るならもちろんするよ❗

 

 

もちろん今は無理だ。

 

だからこそ書いた。

次に出掛けられるとき少しでもなにか変わってたら嬉しい。

 

コロナは社会を変えた。

皆が困るから、

社会は変わった。

今も変わり続けている。

そのついでに、ちょっと変わらないかな?

障害者の困ることも

 

からあげくんを生きづらくする蚊のような些細なことが少しずつ減ると嬉しいな。

 

からあげくんが生きやすくなる社会は、確実に高齢の方々も生きやすい社会になるはずだ。

 

何でやねん‼️

自分でいうのもなんだけどかなり穏和で怒りの沸点の低いまるさんが、そう叫びたくなる社会はやっぱりしんどいんやって。

 


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