きみと歩く時々走る

重複障がいのある息子とのこれまでと今

きっといい人

きっといい人なんだと思う。

 

平野歩夢くん。

 

息子とほとんど同じ年の彼は前の前のオリンピックのあとか、その前なのか、メダリストとして、息子の通う肢体不自由の支援学校に講演に来てくれたらしい。

あの異次元レベルの身体能力を持つ彼が同じ年頃の車イスの子達を見て、どう思ったのか、どんな話をしたのか。

私は知らないのだけど。

 

歩夢くん。やった。金メダルや‼️

 

と目を輝かせて報告に来たのを見ると。

彼はきっといい人なんだと思う。

 

息子達は蔑まれたり、不憫に思われたり、奇異なものを見る視線にたくさんさらされて生きてきていて。

普段は話さないけどたまに、ボソッとそんな体験を話すことがある。

わかってないかおして、実はとても敏感にそういう空気を感じとる。

だから。

私も本当に嬉しい。

あんなに高く飛んでこわないんかな?

聞いてみとけば良かった。

息子はそういいながら彼をたぶん一人の人間として尊敬し、彼の金メダルを喜んでいた。

 

そして。

彼は時を同じくしてリハビリを変えた。

新しい先生との会話に、これからに。

彼は

良かった。

いい人みたいで。

実はしんどかったけど歩けんなるの怖くて頑張ってた。

と少しゆったりペースに変わる訓練に安堵していた。

息子のしんどさを理解してくれて、話を聞いてくれる人が新しくリハビリの先生になります。

 

歩夢くんのように華やかな道ではありませんが。

息子は息子なりの道を地道に無理なく歩いてくれたらとおもいます。

 

ごめんね。

そんな怖くて不安に思ってたなんて知らなかったよ。

 

青い春

私は高専の出身で学士までそこでとった。

コロイドやミセルの分子模型を思い出しながら食器洗いをするおばちゃんだ。

学歴やら技術やらに未練はさっぱりないんだけど。

青春に未練?はあって。

私の過ごしたみたいな時間を息子にも過ごさせたかったと思う。

高専は特殊な空間で、普通校と支援学校くらい色々違ったんだと思うから、私にはいわゆる普通の高校生の青春とか、大学生のキャンパスライフがわからないんで想像するのは自分の過ごした時代だ。

 

息子がモテる存在になれたかは別にして。

彼にもっと楽しんでほしかったなーと

妄想はする

そんな妄想のお話を書いてみた。

 

ちなみに。

支援学校もせめて短大くらいまでの年齢までいられないかな?

この時代の二年間や四年間は人生のやっぱり春だと思うのだ。

 

 

ってことで。

これからは、私の思い出ではなくフィクション

 

 

 

ねぇ、あいつα-シクロデキストリンぽいよね。

弓構えしながら祭は一瞬視線を道場の外の喧騒にむける。

 

はあ?

背後で同じく弓構えしているであろう桜が間の抜けた声をあげた。

祭は雑念を振り払い静かに弓をおこす。

ゆっくりと弓を引き分けながらする静かな呼吸で夜明けまで降っていた雨の匂いが肺を満たしていく。

春の雨の香りはどこか甘いが重たい。

喧騒が遠退くような会は心地いい。

分子のレベルまで自分が深く入り込む気分になる。

自然に訪れた離れは一気に祭を日常にひきもどす。

矢はざしゅっと的の下の安土に突き刺さった。

ここ数日雨続きで纏わりつくような高い湿度を感じさせるような音は的をい抜くような爽快感をもたらさないが、雑念の混じった一射だからと納得感もあった。

しかし、そんな残心を長めにとっているとパシッと小気味良い音がして桜の放った矢が的の端をい抜いた。

桜、雑念アリでそれ?

 

ため息を圧し殺し礼をし、くるりと身を翻し摺り足で的前から去り、弓を立て掛けてから弓掛をした手でこつんと桜にハイタッチをする。

会中おめでと❗

 

ありがと。さらりとながし

で?なに?と桜は視線を外にチラリと向けながらにやりとした。

 

筋肉ついてるくせに細身でさ、イケメンで、文武両道で、でもγよりかなり器小さい?みたいな?

祭は三本の矢が刺さった的に視線をやると小さくため息をつく。

意識は既に放った矢にうつっていた

いつもこうだ。

三本目まではいける。

そして。

会中を逃す。

私は詰めが甘い。

 

また嬌声が上がりカキーンと白球が曇天にそこだけ開けた青空めがけて飛んでゆくのをいまいましい気持ちでみつめた。

 

なるほどね😅でもさ、シクロデキストリンてとこでまあ、うつわはあるじゃない?でさ、γとの差って、ちいさすぎない?

桜は祭と同じ空を見上げながらケラケラ笑う。

 

それにしても嫌い。

祭は吐き捨てるようにいうと弓から弦をはずす。

祭の通う工業高専は技術者育成のための高校、短大の五年間+大学に相当する二年間の専攻科が付属された教育機関だ。

技術系のためか女子率がかなり低い。

桜はそんな数少ない女子友達の一人でいけすかないαもクラスメートだ。

 

桜、ごめん。矢片付けといてもらっていい?

今日、バイトの時間までに新しい教科書買ってくるわ❗

 

オッケー👌

気をつけてね。

今回の教科書無茶苦茶重たいよ。

辞書みたいな本ばっかりだった😫

 

大丈夫だよ。

今日原付で来たしさ。

 

そおぉ?

スマホを触りながら桜がひらひら手を振る。

 

 

またあしたね。

楽しんでおいで。

 

楽しむ?

弓掛と胸当てをロッカーにしまい、私服に着替え真っ赤なヒールに片あしをつっこんでいると道場の扉がスッと開いた。

 

おっ、可愛い靴じゃん❤️まつりぃ。教科書、一緒に買いにいこっか🎵

車だから楽だよー。

使える男でしょ?

 

軽薄そうな薄い色合いの髪の毛が目前にせまり、祭の左足を躊躇なくかっさらうと優しく手慣れた手付きで赤い靴に滑り込ませた。

小さな祭をしゃがんだ姿で見上げるのはαだ。

 

 

俺の器は分子レベルじゃないし、モテるのは器に関係ないから。

あしからず。

 

ニヤッと笑うαに素早く手をとられて早く早くと言いながら指をからめとられる。

背後からスパーンという的中音が聞こえた。

それはまるで桜のしてやったりの高笑いのようで祭はこの厄介なクラスメート達と今年も過ごすことを楽しみにしている自分に苦笑し、絡めた指をほどくと真っ赤なヒールで駆け出した。

陵介、早くいくよ❗

 

 

 

 

 

 

 

 

道化師の夏

今日は架空の女の子の話を書こうと思う。

フィクションだ。

 

 

 

 

 

えりは五つ年下の弟の陸を抱き締めてまだ夜が明けきらない真っ暗闇の更に暗い子供部屋の押し入れの中に入り込み耳をすませていた。

少し前、目を覚ましたえりは戦慄した。

光が漏れる階段のその下からは途切れ途切れに母の嗚咽が聞こえてきたのだ。

なんで、 なんで、 ………なの。………また。

電話をしている母の尋常ならざる雰囲気に目を擦る弟をたたき起こし、押し入れに押し込め耳を塞ぐようにして抱き締める。

しぃんとした夜更け、階下の声はドア越しでも意外に響く。

朝早く、ノバトもいつもうるさいセミすらもまだ眠っている。

陸には聞かせてはいけない、そう思った。

なに?と目を擦る弟の温もりと鼓動が怖くもあり、心を奮い立たせる原動力にもなっていた。

何か悪いことが起きてる。

多分、たぶん、またお父さんがやらかした。

泣かないお母さんがなくなんてとてつもなく怖いことが始まろうとしているに違いない。

時おり聞こえる死というフレーズに

心臓が激しく音を立てる。

息が止まりそうだ。

えりはもうすぐ11才になる。

無邪気な子供を演じて見せながら、ずいぶん前からうちには

聞いてはいけないこと、

見てはいけないこと、

やってはいけないこと

がたくさんあるのをしっていた。

お母さんは何かにいつも耐えていて、それを見てお父さんが苛立つ。えりは道化師のような言動で空気を和らげる術を磨いてきた。

なかなかの腕前で、えりは可愛いなあ。とお父さんが声を和らげるとほっとして嬉しくなった。

チラリとお母さんをみるとたまになんだか可哀想な者を見るみたいな表情を見せたが、私は大人の癖にうまく立ち回らないお母さんがバカだと思っていたから少し腹が立った。

そして、うまくやったえりのそれをたまに台無しにする陸が苛立たしくて嫌いだった。

お姉ちゃんなんて損だ。

でも陸はまだ子供だから守らなきゃいけないってこともわかってた。

 

真夏の押し入れのなかは早朝とはいえ暑い。

体温の高い陸を抱き締める腕がじっとりとしめっぽく、息苦しかった。でもえりは鳥肌を立てなんどかふるえた。

 

がちゃり、

電話を切る音がしてえりは同時に何度目かの身震いをした。

 

どうすればいい。

 

頭が急にさえわたりフル回転を始める。

聞いていない、ねてたふりをするのが最適だろう。

でも腕の中の陸は不満げに大きな目でえりを睨み付けている。

今さらしらない顔で寝たふりをするのは、陸には無理だ。

お母さんが階段をすぐにものぼってくると思ったが、またがちゃりと受話器が持ち上げられた音がして母の声が聞こえ始めた。

強ばった全身から力が抜けた。

猶予が出来た。

さぁどうする。

 

どしたん、お姉ちゃん。

 

私の手を振り払い腕から抜け出した陸の声は、珍しく場の空気を読んで小さな声で、さっきまで睨んでいた大きな目に少しだけ不安が揺らいでみえた。

どうしようどうしよう。

 

 

えりの記憶の続きはそのあと、親戚のおじさんの家にとんでいる。

はりつめた真っ暗な空間から、一気にさんさんと光のさす和やかで優しい空間にかわる。

まるで映画の場面転回のようにその間のあれこれはすっぽりとない。

ご想像にお任せしますというご都合主義は現実にもあった。

いや、そのときは流石に覚えていたのだろうが短期間でぶっとぶくらい怖かったのかもしれない。

おじさんの家にいる間

陸も楽しげで、私はひたすら漫画を読みふけっていた。

 

 

 

なんで転校してきたの?

えりはちょっとかんがえてから、

お父さんの仕事の都合だよ。

その子は案外あっさりと。

なるほどね❗

とうなづいた。

 

その新しい親友の祥子ちゃんは

私はお父さんの転勤についていったよ。

お父さん外交官で暫くイギリスにいたの。

親の仕事で子供も大変だよね❤️

と。

えりは曖昧に笑った。

嘘つくってしんどいけど嘘つかなきゃいけないときもある、

それはいまだ。

と手をスカートのポケットのなかでにぎりしめた。

そして改めて思うのだ。

 

嘘でもないか?私ちゃんとしらないもの。

何が起きたのか。

子供は聞いちゃいけないって不公平だ。

お父さん、何やらかしたのかな?

とりあえず、お金がないみたいだ。

お父さんがなにかしたみたい。

かなりヤバイくらいないみたいだ。

 

 

まっいっか。

ここは気楽だ。

道化師にならなくていい。

お母さん。

笑えるんだね。

よかった。

私もね。

道化師にはなりたくないんだよ。

しんどいんだ。

 

 

一年後。

えりはまた道化師になり、母は笑わなくなった。

 

 

これはフィクション………

 

 

 

 

 

動き出せない

私の人生は実に平凡に過ぎて行く。

凪いだ人生だ。

昔はそんなに思っていたんだけど。

 

私の人生は暴風雨だったみたいだ。

 

ある日、踏ん張っていた足が少しよろめき風に煽られだだだだっともつれて風下に移動してしまう時があった。

 

そして気がつくのだ。

思いの外風は強いと。

 

気がつくと人は怖くなる。

 

特に自分が立つ場所が安全地帯でなく、

いざって時の柵もない海に突き出た防波堤である

と見えた途端に足がすくむ。

 

暴風雨にさらされているときのしんどさはもちろん半端なくて、そんなときに数度諦めて風に導かれるまま暗い海に吹き飛ばされてそのまま海のなかに消えてしまっても良いのではないかという囁きに力を抜いてしまいそうになった。

 

今は弱い風しか吹いていない。

 

だから

軽いプラスチックの椅子に座ってぼんやり海をみている。

私の椅子はあしが少し傾いていて、弱い風でふらつき滑る。

そんな危うい椅子に座り、この数日うとうとしている。

危うい椅子から立ち上がれ。

しっかり自分で立って伸びをすればいい。

危ないよ。

こんな時にたまに防波堤から落ちかけたじゃない❗

学ばないわね。わたし、

 

 

なんだかそんなかんじだ。

時おり吹く軽い突風に思いの外揺さぶられドキッとしながらも椅子から立ち上がれない。

 

しんどい。

なんか酔いそう。

なんも出来ない。

 

そんなここ数日だ。

暴風雨じゃなくてもたまにこんな日もある。

 

 

こんな日もある。

 

 

というわけで家事がまるでやる気にならなくて、やれるのにやる気にならなくて。

困ったな。

我が家はあれに荒れていて。汚い。

さらに今、朝御飯を作る気力が沸かなくて困っている。

 

ああ、肉まんがある。

リンゴと肉まんでいいかな?

 

ありがたいのはね。

からあげくんも、とんかつくんもたまに私がこんなことになっちゃっても許してくれる。

ごめんね。

とりあえず、防波堤から落ちないようにだけはする。

 

 

 

こんな人。

きっとたくさんいる。

大丈夫?

コロナのせいだよ❤️

一緒にリンゴ食べようか?

 


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猫にひもをつける

災害用に猫用ハーネスを買いました。

なんじゃこりゃ😾
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え?なに?
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無理やり着せたこれ、きついねんけど。
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で?このひもなに?
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この胸当ても違和感ありあり
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食い込んでる❗ハムにでもされるんか?
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外れね~❗
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よっしゃ、体重かけて❗
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うおーっ!
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的なドラマがありました。
付け方は分かったのでいざというときのためにベッドに置いてある私の逃げ出し用スニーカーの袋の奥に突っ込みました。

使わなくて済むのがベストですが、準備が必要なものを毎年少しずつ揃えています。

ヘルメット

テント

発電機

この三つが高いもので欲しいもの。

障害があると、避難所にいけない可能性がかなり高いんです。

自力でどうにか‼️意識が非常に強い。

 

そんな人たくさんいると思う。

余裕がないとき、人はなかなか他人に寛容になれないのを私は悲しいけど知っている。

 

 

まるさんち2022.1の食卓は?

毎月最終日恒例にしようと画策中

 

2022年一月の食卓

正月
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日常が始まり。
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ただ、正月食材が長く残りました
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年末恒例の紅マドンナの箱がいもそろそろなくなり
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冷蔵庫が寂しくなるとネットスーパーをするので、惣菜デーはネットスーパーした日です
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デザートがあるのもこの買い出し直後のみ
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オミクロン増加で家族バラバラの食卓になりました
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麺類が多いのは旦那がリモートが増えている時期
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いま、冷蔵庫がすかすかです。

2/2に恵方巻きをネットスーパーに頼んであるので、同梱でその日に買い出しをする予定。

さて、2/1まるさんちの食卓は?😂😂😂😂

 

 

コロナ禍には私はいつ何が起きるか分からないので買い出しはなるべくレトルトや調理が簡単に出きる食材、長期保存可能、そんなことを考えて買い始めました。

いつかかるか。

もう、運でしかありません。

だから。

なるべく冷蔵庫は潤沢に。すぐ食べられる、私に負担が少なくバランスもとれるよう。麺類が増えてるのは旦那の好みなんですがそんな理由もあります。

さぁ❗二月は逃げる🏃‍♀️

オミクロンからも逃げきりたいです❤️

 

真面目に春を追求しています。

最近は春の編み物をしている。

 


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ミモザ、たんぽぽ
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薔薇
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春の色とりどりのはな
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これも実は裏は花柄
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鬱々するようなニュースばかりで、気が滅入ることばかりで。

パーっと遊びにもいけないから。

明るい色のものを作る

けど、おうち作業所はいましめてる。
ZENO #minne https://minne.com/@zeno123

発送が怖い❗

ちまちま春の作品を増やしながら感染者の数が減るのを待っています。

ただ、オープンするときには冬ニットと古いワイヤー作品を全て引き上げてしまうので。

セール価格の今、購入希望のかたはオープンするときに買えるように手配するので連絡くださいませ。

いつオープンか分からないあいまいなお店のてんしゅからのお知らせでした。

 

さてちょっと小話。

編み物をずっとしていると指先がカサカサになります。油分水分が失われていくのを感じます。

よって、春夏糸の仕入れを検討しつつ。

暫く指先の回復を願いつつ、新規のワイヤー作品を作ろうかと❗

春のイメージの一点ものから作り始めて。

今年は新しい定番⬅️きっちり設計図を残して同じものが作れるもの

を作りたいな☺️

と思っていますのです。

有意義な自粛期間になるように。

毎日真面目に仕事しています❤️