きみと歩く時々走る

重複障がいのある息子とのこれまでと今

工賃

からあげくんの通う生活介護施設が、微妙にB型に近くなってきている。

 

タウン誌のポスティングやら、

バザー等の作品作りや、

農家さんの農作業提携やら

を組み込み始めて、

最初は稼いだお金でみんなでお花見やパーティーをしたり、

月に一度お買い物デーみたいなもので欲しいものを自分で選んで買ったりしていた。

 

でもお買い物に出られない人もいるわけで。

 

 

今月から工賃として、個人に支給するか、事業所管理で個別のお楽しみの買い物の時、そこで買い物するかを選べるようになった。

 

いくらくらいなのかすら実は私はよく把握していないのだけど。

ささやかな物だろう。

そのささやかな喜びを作るために奔走してくださるデイのかたに感謝している。

 

 

うちが、後者を選んだのは

家族以外の人と買い物に行きワイワイと選ぶのもからあげくんには楽しい時間だからだ。

多分、彼の世界も広がるはずだ。

ネットで買い物したいときは、私と息子のショップの仕事で稼がせるつもり。

ありがたいことにどうにか息子にお小遣いを稼がせてやることが出来ている。

この場を借りてお礼を言いたい。

本当にありがとうございます。

 

 

さて、この工賃システム。

頑張ると個人毎に値段が変わる。

多分、頑張る人のモチベーションをあげるためだろう。

しかし、私はその差は微々たるもので構わない気がしている。

 

障害が重い程稼げない。

そんな人もすることを作っているのに頭が下がる。

色々な仕事を開拓していてペットボトルのラベルを剥ぐような簡単なものもある。

ペットボトルは回収にだし、商品券にかえて利益を出す。

もちろん微々たる額だが、きっとちゃんと一人当たりある程度の金額になるように考えて全員の工賃を割り振っていると思う。

 

生活介護にしては動ける息子は稼ぎ頭だと思う。

だから、みんなのためにもがんばれー👊😆🎵

と応援している。

自粛期間は働けないが、でもできる時は出来ることを❗

私もペットボトルはデイに全部持たせるし、アルミ缶もしかり。

 

頑張れる貴方は、頑張れる能力があることに感謝して、誇りに思い、チーム戦だと思って稼いで欲しい。

平等分配してほんの少し、色つけて貰えたら残りはお金ではなくチームの成果を喜びとして貰って欲しい。

実社会ではそんな甘いことは言えないし。

我が家も正直、稼がない息子を旦那の定年後も満足いくだけ豊かに支えてやれる経済力はない。

だけど、綺麗事を忘れない世界で息子には生きて欲しい。

からあげくんにはキラキラ生きて欲しい。

 

俺働いた分は全部お金ちょうだい!

 

何て言わないで仲間と笑顔で頑張って欲しい。

 

あまっちょろい。

偽善者。

色々言われてもかまわない。

息子たちの生きる世界にそんな清浄な光は必要だ。

そして、そんな狭い世界ですら綺麗事が言えなくなったら、世界は終わるような気がする。

綺麗事が言える。

これは平和の証でもある気がする。

少なくとも戦時下では綺麗事が霧散する。

なんだかんだいいながら、福祉は一番先に削られる。

 

そして息子たちの生活は福祉というなの皆様からの税金で賄われているからだ。

だが、有り難いが卑屈にはならないで生きたいし、生きて欲しい。

福祉はセーフティネットであり、いきなり障害を持つ、生活に困窮する、そんなときの助けになる。

利用者がいないと消えるシステムを誰かが使い続けていることで保ち、ブラッシュアップされ、今必要のないひとの安心にもなり、雇用を生んでいたりもする。

話がそれたが。

福祉の世界は出来うる限り綺麗事を亡くさない世界であって欲しい。

 


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野良猫だった我が家の猫様が優雅に平穏にイエネコを満喫しているのも我が家がいま平和な証だ。

戦時下のようだった息子の幼児期には猫を飼う余裕はなかったのだから。